散骨に適した時期や季節｜春夏秋冬

散骨の90％は海洋散骨ですので実施シーズンはとても重要です。乗船型の散骨業者は予約が後詰まりしないよう、少々天候が悪くても「大丈夫」と言ってガイドラインを無視して実施する傾向がありますが、海の天気は変わりやすく、少しでも風が吹けば海は荒れ始めます。事故や船酔いを避けるために、利用者側も知識を持っておく事が必要です。

船は危険を伴います。心配な方は無理に乗船散骨を選ばず、私有地で散骨されるか、散骨代行をお勧めします。

散骨できる場所、できない場所

春の散骨(4月～6月)

春の海洋散骨

春は陽射しが良く、気温も20℃前後ありますが、海も比較的穏やかで１年のうちで最も海洋散骨に適したシーズンです。

但し、海水はまだ冬の冷たい水温のままですので、海面を通過した風はとても冷たいです(沖縄を除く)。この時期に海上散骨を行う時は温かい上着を必ず持参しましょう。

5月末～6月の梅雨時は天候も荒れやすいのでウィンドブレーカーや雨具の準備も必要になります。また、散骨時によく使用する水溶性の包みは湿気に弱いので、雨天時は避けた方が良いかも知れません。

春の陸地散骨

春散骨の醍醐味はなんと言っても桜でしょう！日本人の大好きな桜の木の根元に散骨するのはアンケートでも「理想の散骨」として大人気でした。気温も温かいのでお花見がてら故人に会いに行く･･･なんてのも風情があって良いですよね。

夏の散骨(7月～9月)

夏の海洋散骨

この時期の海洋散骨はギャンブルです。台風が通過する前後１週間は海が荒れて出港できなくなります。

また、晴天時は午前９時を過ぎると気温の上昇に伴って突然の雷雨や暴風などもあり、ボート上は陽射しの照り返しが強烈です(体感温度は40℃越えます)ので、お昼前後の出港は本当に避けた方が良いです。

早朝（日の出～８時）などであれば海も荒れず、安心して散骨ができますので可能な限り早く出港することをお勧めします。

順延が多い台風時期の散骨

乗船散骨の予約は土日祝日に集中します。台風などで出港できないと順延になり、再び遺族の休みなどを調整をしなければなりません。

また、順延が続くと散骨業者が焦りだして、１日で何回も出港するような散骨を強行しはじめます。そうなると１回あたりのサービス品質は落ち、やっつけ仕事(近海で済ませてさっさと帰港する等)的な散骨になってしまうので注意が必要です。

夏の陸地散骨

天候の急変も多いですが朝夕も涼しく、山散骨などに適した時期が夏です。平地に比べて湿気も少なく、涼しいので散骨するには適した環境が揃います。よく昇った山や、ひまわり畑などへの散骨をする方が多いです。

秋の散骨(10月～12月)

秋の海洋散骨

10月はまだ台風に注意ですが、11月に入ると台風シーズンも終わり、海上も落ち着きはじめて海洋散骨に最も適した時期になります。海水温は温かいので海上でもそれほど寒くなく、比較的快適に散骨をすることができると思います。

ただし12月に入ると急激に冷え込み、海上は陸地に比べて2～3℃低くなりますので防寒対策が必要になります。ですので12月を過ぎたら散骨は業者に委託した方が安全です。

秋の陸地散骨

紅葉の時期になると一気に寒くなりますので、紅葉する前までに済ませておいた方が良いでしょう。朝方や夕方は霧が出るほど湿気が多くなるので、なるべく乾燥したお昼近くに散骨した方が良いと思います。

冬の散骨(1月～3月)

冬の海洋散骨

１月の海はとても寒いので海洋散骨には向いてません。つかの間の晴れの日を狙って海洋散骨を！と考える方もいらっしゃいますが、北風が吹き込む海上は想像以上に過酷ですので、それなりの防寒着と覚悟が必要になります。

沖縄の海だけは冬でも暖かく散骨できますので、どうしても冬でなければダメだ！という方は散骨代行に委託するか、沖縄などの南国で散骨をお勧めします。

２月も下旬になると次第に温かくなってきますので、この頃からお彼岸あたりも海洋散骨に適した時期です。３月になると船の予約なども一気に混雑し始めますので、１月頃から資料を取り寄せて早めに準備を済ませておきましょう。

冬の陸地散骨

雪が好きなので雪の中に散骨したい！という方もいらっしゃると思います。遺灰は真っ白のようなイメージがありますが、実際には灰色です。雪の上に撒くと結構目立ちますし、遺灰が日光で温められ、その部分だけが一気に溶け始めます。雪の中に散骨するのであれば広範囲に撒いた方が良いかな？と思います。

ということでプロが検証した結果、散骨に最も適した季節は、海洋散骨は5月と11月、陸地での散骨は４月～11月ということになりました。

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