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墓じまいの方法と手順・流れ

お墓掃除する様子2014年頃から「墓じまい」をする方が増えてきました。檀家として経済的負担が大きいというよりも、少子化により墓守をする継承者が途絶えてしまう事が主な理由のようです。

お墓は最後の祭祀継承者(さいしけいしょうしゃ)がきちんと墓じまいしないと、いづれ無縁墓(むえんぼ)として最終的に撤去処分され、中の遺骨は他人とごちゃ混ぜの合祀墓(ごうしぼ)行きになります。

墓石業者や自治体のポイント調査では、すでに約40%のお墓が無縁墓化しているそうで、10年後には約60%以上のお墓は継承者不足で無縁墓になるという研究結果もあります。

墓じまいの方法・流れ

  1. 墓じまい後の遺骨の行き先を決めておく
    お墓の中には遺骨がありますので、先ずその行き先をどうするのか決めておく必要があります。遺骨の大きさや破損・汚損状態、個数、火葬済みかどうか、経過年数等です。

    墓じまいをするのはこの先「墓守がいなくなるから」という場合が多いので、管理や維持費がないものを選ばなければなりません。お墓から納骨堂などはお墓と同じくらい維持費がかかりますので注意が必要です。ということで、実際に墓じまいをされや方達が遺骨をどうされたかのアンケート結果を載せておきます。

    遺骨の行き先 人気順骨壺と骨箱(2016年秋)
    1位 公営墓地への改葬合祀 約37%
    2位 散骨 約33%
    3位 菩提寺で永代供養(合祀・合葬) 約22%
    4位 納骨堂 約5%
    5位 手元供養 約3%

    永代供養(えいたいくよう)と散骨は遺骨を永久処分でき、その後管理費が発生しないのでお勧めです。今流行の「お寺に送骨」は宗派を問わず何でも受入れます!のような感じで、お寺の財政問題解決対策で遺骨を集めてる感じがするのあまりお勧めできません。故人が仏教を重んじていたのであれば菩提寺での永代供養、無宗教の方などは散骨が良いと思います。

    納骨堂や手元供養は遺骨を近くで供養したい方向けです。都会ではロッカー式の納骨堂が増えていますが、高額な永代使用料と年間管理費などが発生しますので財政的に余裕のある方向けです。自宅で手元供養は逆にほとんどお金がかかりません。
  2. 祭祀継承者同士で意見をまとめる
    実は最もトラブルが多いのが親戚同士の争いです。墓じまいをする前に、祭祀継承権の確認をしておき、しっかり理解を得ておく必要があります。

    祭祀継承権は遺族全員である必要はありません。例えば次男一人が権利を持ち、全ての祭祀について権限を持つということも可能です。法律的な取り決めはありませんので遺族間でよく話し合いどなたが継承権を持つのかを決めます。その上で、権利保有者全員の意見をまとめておくことが大事です。書面を作り直筆でサインをするとなお良いでしょう。
  3. 寺や霊園など、現在の墓地管理者に墓じまいすることを伝える
    墓地はお寺や霊園にあると思いますので、墓じまいをする旨をそれらの管理者に連絡します。専用の書類が用意されていたりしますので、ホームページを確認するか、お電話等で事前相談しておくと良いでしょう。

    離檀料を巡るトラブルはあまりありません
    マスコミや墓じまいの代行業者は煽りますが、実際のところ離壇を巡ってお寺と檀家がもめることはあまりありません。厳格なお寺などでは離壇を阻止するために高額な離壇料を請求されたりすることもあるようですが、大抵の場合はすんなり受け入れてくれます。お寺も経済事情が絡んでますので金銭面でよく話し合いましょう。お墓があったお寺で永代供養をするとか、提示された金額に応じるなど、ある程度の譲歩は必要です。
  4. 改葬許可申請をする
    お寺や霊園との交渉が済んだら墓地を管轄する市区町村へ出向き「改葬許可申請」の手続きを行います。通常、改葬とはお墓→お墓への移動を言いますので、墓じまい後の遺骨の行き先が、お寺や霊園、納骨堂などの場合は申請が必要になります。

    散骨や自宅供養の方は改葬手続きそのものが必要ありませんので、お寺や霊園にその旨を伝えて遺骨を引き取ります。中には「改葬届けがないと遺骨は渡せない!」というお寺や霊園もありますので、その場合は改葬許可申請書の改葬理由欄に「自宅で供養するため」と書いて提出します。「散骨するため」と書くと公式な判断ができないため許可されない自治体もあります。→お寺との交渉で揉めない方法
  5. 墓を撤去する専門業者を決める
    ショベルカー撤去する業者は墓石屋さんになります。ご自身で決めても良いですが、地方だとお寺の指定業者さんがある場合があります。墳墓撤去の費用は平米あたりいくらという見積もり方法をとりますが、墓地が狭くクレーン車が横付けできない、小型の重機が入れないとなると人海戦術しかなくなるので費用も高くなります。2~3社から見積もりをとると良いでしょう。
  6. 遺骨を取り出しメンテナンスする
    お墓の中にあった遺骨は墓石屋さんに取り出してもらいます。ほとんどの場合は墓じまいの料金の中に含まれています。お墓の中にあった遺骨は湿気を含み溶解していたり、カビが生えていたりしますので、新しい骨壺に入れ替えたりお手入れが必要になります。

    永代供養する場合→ 骨壺をきれいに洗うか新しい物に変える。
    散骨する場合→ 洗骨→乾燥→粉骨→散骨。
    納骨堂に預ける→ 洗骨→乾燥→殺菌→新しい骨壺に入れる。
    自宅供養する場合→ 洗骨→乾燥→真空パック。

    特に注意が必要なのは、戦後間もない頃に埋葬した遺骨は土葬や非火葬の場合がありますので、この場合は骨壺から取り出し麻袋などに入れ、ダンボールなどに収納して保管し、市役所で再火葬の申請をして再火葬します。

    埋葬してあった遺骨には、バクテリアや菌類が付着しているので自宅で供養する際は真空パックするなど注意が必要です。
  7. 墓石を撤去し更地にする
    更地にした後は墓地管理者に永代使用権を返納して終了です。

墓じまいはお金も時間もかかりますので一大行事ですが、放置したまま無縁仏にするくらいならキチンとしたいという方々が一生懸命取り組んでいます。

こういった話し合いはお盆や正月に親戚一同が集まった際に議題として上がるようですが、話し合いがまとまる確率は30%程度以下のようです。墓じまいの話がまとまった方は幸運なのかもしれません。お墓は作るのは簡単ですが片付けるのは大変なのです。

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